糸のこと

糸は、白い糸から、草木染めでていねいに染めています。
綿の入ったリネンの糸を、小さなかせに巻き、茜や苅安、たまねぎの皮といった染材とともに、小さな鍋でくらくら煮込みます。

使う染材の種類はあまり多くありません。
ただの干し草に見える苅安、たまねぎの皮、木のくずのような茜、ティンギ、ログウッド。
発色が良く、日光にも比較的強いこの5種類で、主に染めています。
くるみの皮を使うこともあります。
媒染は、みょうばん、銅、鉄の3種類です。

染め時間や染液の濃さで濃淡の調整ができるのはもちろんですが、媒染を変えたり、重ね染めすることでさまざまな色に染めています。
苅安のレモンイエロー、たまねぎの山吹色。
茜のマゼンタピンク、ティンギの赤茶。
ログウッドのシアン。
三原色が揃っているので、理論上はすべての色を染めることが可能…です。

ご注意

草木染めは、化学染料のように丈夫ではないため、月日とともに色褪せてまいります。自然の色ならではの味としてお楽しみください。

※直射日光はなるべくお避け下さい。
※色移りの可能性がありますので、水濡れにご注意ください。
※ログウッドは酸性度にたいへん敏感な染材です。ログウッド使用の色(青系、緑系、紫系)が変色する可能性がありますので、酸性のもの(酢、レモン汁など)にお気を付けください。